スマサポ(9342)のIPOがグロース市場に新規上場承認されたのでご紹介したいと思います。2022年のオーラスIPOなので実力以上の初値が付くはずです。


主幹事はみずほ証券が務め公開株数290,000株、オーバーアロットメント43,500株です。上場規模は想定発行価格760円から計算すると約2.5億円になります。


上場規模が小さい以外の魅力はあまりないようです!!


スマサポ(9342)IPOが上場承認
※スマサポ公式サイト引用


スマサポは不動産管理業界にソリューション提供を行う企業です。よく言えばそうなりますが、事業スキームを確認すると不動産管理会社から顧客情報を得て、不動産入居者に対してサービスを提供している企業です。


サービスを提供することで紹介手数料を得ている仕組みですね。過去にも似たような類似企業があったため新味はありません。


意外にこのようなサービスはあると思います。ライフライン全てを紹介する企業もありますからね。


また、取引先は一部の企業への売上げが大きく、目論見には「すまえる」と「まるっとチェジ」の2社で売上の58%を占めていると確認できます。※2022年6月期調べ


アンケート調査やライフラインの案内を行っており、その架電件数は年間30万件を超えているそうです。業績はいまいちですが上場規模が小さく初値が飛ぶ可能性がありそうです。


スマサポ(9342)IPOの上場基本データと引受幹事について調べました

項目上場基本データ
上場日12月29日
市場グロース市場
業種サービス業
事業内容不動産管理業界に向けた複数ソリューション提供と入居者アプリ「totono」を活用したDX推進事業
ブックビルディング12月13日~12月19日
想定価格760円
仮条件720円~800円
公開価格800円
初値結果2,250円(公開価格2.81倍)
企業情報https://www.sumasapo.co.jp/
監査人仰星監査法人
手取金の使途ソフトウエア開発費用に充当する予定


項目株数データ
公募株数150,000株
売出株数140,000株
公開株数(合計)290,000株
オーバーアロットメント43,500株
上場時発行済み株数2,361,700株(公募分を含む)
想定ベースの時価総額約17.9億円
幹事団みずほ証券(主幹事)
大和証券
SBI証券
松井証券
マネックス証券
岡三証券
楽天証券
委託見込CONNECT
岡三オンライン


スマサポ(9342)の事業内容と上場に伴う評判を考察してみました

想定発行価格760円を基に吸収金額を算出すると約2.2億円となり、オーバーアロットメントを含めると約2.5億円規模の上場となります。


スマサポは不動産管理会社向けソリューション提供事業を展開しています。不動産管理会社が属する不動産管理業界には約32,000社が存在し小規模事業者が多いことが特徴だそうです。


小規模事業者が多いことにより、各社や各地域における商習慣や様式が統一されておらずIT化が進んでいない業界となっています。


事業の特徴としては、不動産管理会社と入居者のコミュニケーションを活発化させることで、不動産管理会社がこれまで得られなかった収益を得る機会を作ります。


さらに貼り紙や電話での連絡によるコミュニケーションをデジタル化することで、不動産管理会社の業務負担を改善することができます。


スマサポ(9342)の業績
※有価証券届出書引用


同社が提供するサービスは不動産管理会社向けソリューションサービスと新電力サービスです。


現状の売上構造の大半はスマサポサンキューコールが占めていますが、将来的に入居者アプリ「totono」を核とした種々のサービス提供を企図しているそうです。


スマサポサンキューコールは、従来不動産管理物件の新規入居者との接点を持たなかった不動産管理会社に対して、入居者との継続的な関係を築く契機として、入居時のお礼や満足度アンケート調査の実施を代行しています。


生活に必要な各種ライフラインサポート等の案内を手掛けるサービスとなっています。


スマサポIPOの収益スキーム
※有価証券届出書引用


新入居された方の同意を得て、不動産管理会社から情報を提供いただき、不動産管理会社に代わって入居者へ挨拶を行い仲介店舗のスタッフの接客やアンケートを行います。


アンケートを行った入居者の意見を伺った後、新電力やインターネット回線、ウォーターサーバー等の新生活に供するサービス案内を行っています。


収益スキームは不動産管理会社から提供される入居者情報に対し、対価を支払い、外部委託先から顧客紹介手数料、各種サービス提供会社から取次手数料等を収受しています。


スマサポIPOの販売実績と取引先
※有価証券届出書引用


入居者アプリ「totono」は、不動産管理会社と入居者のコミュニケーションをデジタル化するアプリです。


入居者が賃貸借契約を締結してから発生する「入居時点検」「駐車場・駐輪場契約、更新、退去等の各種申請」「近隣トラブルの相談」を、同社ツールの「totono」を活用することでデジタル化しています。


収益はアプリを利用した不動産管理会社から初期導入料と毎月の利用料を収受しています。アプリダウンロード者の入居者からは利用料などをいただいていないそうです。


スマサポ(9342)の株主状況とロックアップについて調べました

会社設立は2012年4月18日、東京都中央区日本橋三丁目6番2号に本社を構えます。社長は小田慎三氏(1969年10月15日生まれ)、株式保有率は4.31%(102,300株)です。


従業員数63人で臨時雇用者11人、平均年齢33.8歳、平均勤続年数2.4年、平均年間給与4,251,000円です。


セグメントは不動産管理会社向けソリューション提供事業の単一セグメントになります。


氏名又は名称所有株式数(株)所有株式数割合(%)ロック
株式会社CABO DA ROCA790,000株33.31%
太田 卓利583,300株24.59%
大東建託パートナーズ株式会社140,000株5.90%
Hamagin DG Innovation投資事業有限責任組合116,700株4.92%
小田 慎三102,300株4.31%
株式会社DGベンチャーズ70,000株2.95%
藤井 裕介67,300株2.84%
※株主上位7名の状況、△表示は新株予約権を表します


上位株主には180日間(2023年6月26日まで)のロックアップが付与されています。ロックアップ解除倍率の記載は目論見にありません。


また、ベンチャーキャピタル等に対しては90日間(2023年3月28日まで)のロックアップ付与、こちらもロックアップ解除倍率の記載はありません。


上場前の第三者割当等による新株予約権の割当を受けた者との間に継続所有等の確約を行っています。


親引けはありません。


スマサポ(9342)IPOの初値予想と幹事引受け株数をチェックしました

大手初値予想は仮条件発表後に掲載を予定しています。しばらくお待ちください。最新業績予想の他、仮条件発表後のPERやPBRなども後日追記します。


仮条件範囲が720円~800円に決定し吸収金額は最大で約2.7億円、時価総額は約18.9億円になります。


成長過程にあり競合も少ないそうなので需給ひっ迫となる予想が出ています。そもそも2022年を締めくくるIPOのため期待以上の買いを集める可能性があります。


また、ロックアップ解除倍率設定が設けられておらず短期資金が向かうと考えられます。株価はさておき値動きを楽しむ投機的な売買となるのかもしれません。


公開価格は仮条件の上限に決定すると思いますが、800円であれば類似企業比較では割安とされています。オファリングレシオは14%程度に絞られ需給不安は全くありません。


個人的には上場1日目は初値が付かず持ち越しとなる可能性が高いと考えています。上場日が12月29日のため翌日は大納会となります。大納会に初値が付く面白さもありそうです。


ちなみに大発会は2023年1月04日になります!


大手初値予想1,500円~2,000円
修正値1,800円~2,000円
直前予想2,140円

※注目度B


業績を確認すると2023年9月期の単独予想を確認できました。売上29.06億円となり前期比42.38%増、経常利益1.85億円となり前期比137.18%増となります。


四半期利益は1.40億円となり前期比91.78%増の予想が出ています。


公開価格が800円決定の場合の指標はEPS60.33からPER13.26倍、BPS245.35からPBR3.26倍になります。配当や株主優待の設定は現時点でありません。


上場規模が約2.7億円しかないため、初値3倍~5倍になることも昔なら考えられましたが、ここ3年くらいはあまり登場しません。


同社の場合はどうでしょうか。DXテーマに乗っかり人気は見込めると思いますが初値3倍に届けば良いのかもしれません。


スマサポのIPOに当選できれば良い正月を迎えられそうです。SBI証券が幹事入りしているためIPOチャレンジポイント枠当選の期待もありますが、ボーダーは650P以上だと思います。


1単元でまとまった利益が見込めそうなので公募組は最後まで頑張っておきましょう!!


幹事名割当株数引受割合
みずほ証券(主幹事)232,000株80.00%
大和証券34,800株12.00%
SBI証券5,800株2.00%
松井証券5,800株2.00%
マネックス証券5,800株2.00%
岡三証券2,900株1.00%
楽天証券2,900株1.00%


2022年最後のIPOになると思います。吸収金額が低いため利益が狙えそうです!


祭り化しそうな雰囲気もありますが、前期赤字で今期も利益が芳しくない可能性があります。結局、個人投資家は全力申込でしょうけどね。


みずほ証券で公開株数が少ないため当選確率はかなり低いはずです。年末に向け投資から離れる方もいると思いますが「ブックビルディングは12月半」ばですからね。


申込み忘れのないようにしておきましょう!


また委託幹事のCONNECT(コネクト)からも申込めそうです。大和証券主幹事の時には当選確率がある程度高いみたいなので、まだ口座開設していない方は来年に向けて準備しておきましょう。


IPOルールは下記記事でまとめています。




大和証券つながりで年末年始を利用してクラウドファンディングへの投資をはじめてみませんか?


大和証券グループが出資しているFunvestでは口座開設キャンペーンが行われています。


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類似企業のPERやPBRを調べました

類似企業とPERやPBRは仮条件発表後に記載したいと思います。


類似企業PER
PBR
いい生活(3796)PER25.57倍PBR1.77倍
ニフティライフスタイル(4262)PER8.19倍PBR1.28倍
リベロ(9245)PER100.00倍PBR1.96倍
※2022年12月13日の株価基準

ストックオプションの株数や発行価格を調べました

ストックオプション行使期間株式の数発行価格
2021年4月01日~2031年3月31日160,000株1,000円


ストックオプション(新株予約権)は160,000株が上場時に行使期限を迎えます。


発行済株式総数2,211,700株に対する新株予約権の割合は7.2%に相当します。新株予約権による潜在株式数は160,000株です。


スマサポ(9342)IPOの評価と申し込みスタンス!まとめ

スマサポのIPOは全力申込でよさそうです。多少魅力が低くてもイベント化する可能性が高いため需要は多いはずです。


上場規模も小さく初値3倍くらいは期待できるのでは?と考えています。


スマサポ(9342)IPOのまとめ
※スマサポ公式サイト引用


また、サービス業となっていますがITも取り入れているため多少意識した買いが期待できそうです。手続きの一部を「totono」上で行うなどデジタル化も進んでいるそうです。


超短期で売買が盛り上がる可能性があるIPOとなっており、公募組は利益が出たらセカンダリー組に任せて良さそうです。


それまで地合いが持てば良いのですが、地政学的リスクが常にあるため理解しておきましょう。大きな利益とまでは言えないと思いますまとまった利益を得られそうです。


主要顧客は不動産管理会社になり取次手数料がメイン収益です。上場後は入居者アプリの「totono」の利用促進を図るそうですが、どの程度収益が期待できるのか?とまだ未知数です。


kimukimu

同社によれば主力の「スマサポサンキューコール」は一定の参入障壁があると考えているそうです。また、競争優位性があると考えているようです。



新電力サービスについては取次手数料を香川電力から得ているそうです。JEPXが大赤字のため2022年1月からきりかえたそうです。新電力は原油高騰などから問題を抱えています。


IPO的にはイベント銘柄だと思うので深く考えずに投資をする方が増えそうです。公募組は賢いので初値売却で利益を手に入れることができそうです!


COZUCHIさんとタイアップが再開しました。先着500人となっておりまだ余裕があります。よかったらご利用ください。


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