モンスターラボホールディングス(5255)のIPOがグロース市場に新規上場承認されたのでご紹介したいと思います。個人投資家には人気がない銘柄かもしれません。


主幹事は大和証券が務め公開株数4,200,000株、オーバーアロットメント630,000株です。上場規模は想定発行価格620円から計算すると約29.9億円になります。


オーバーアロットメントが15%の上限となっていますが支えられるのか?


モンスターラボホールディングス(5255)IPOが上場承認
※モンスターラボホールディングス公式サイト引用


2022年の夏あたりからベンチャーキャピタルが出資する銘柄が増えてきました。


モンスターラボホールディングスの株主構成は凄まじいですね。オファリングレシオは抑えてありますが公開株数が多く懸念されます。


今後は売上成長率に対する販管費の増加率が低くなることで営業利益率が改善していくそうです。純利益については先行投資を行っている赤字拠点を黒字に転換させるそうです。


簡易的なグローバルオファリングになり海外需要に期待したいところです。


前期のように赤字金額が大きいと投資することを警戒してしまいます。IPOに参加される方は今期業績予想もしっかり確認しておきましょう。


モンスターラボホールディングス(5255)IPOの上場基本データと引受幹事について調べました

項目上場基本データ
上場日3月28日
市場グロース市場
業種情報・通信業
事業内容DXに係るデジタルコンサルティング事業及びプロダクト事業等
ブックビルディング3月10日~3月16日
想定価格620円
仮条件660円~720円
公開価格720円
初値結果1,050円(公開価格1.46倍)
企業情報https://monstar-lab.com/
監査人 三優監査法人
手取金の使途子会社への投融資に充当する予定(運転資金、採用研修費、外注費)


項目株数データ
公募株数1,800,000株
売出株数2,400,000株→ 3,393,800株
公開株数(合計)4,200,000株→ 5,193,800株
オーバーアロットメント630,000株→ 779,000株
上場時発行済み株数33,501,950株
※公募分を含む
想定ベースの時価総額約207.7億円
幹事団大和証券(主幹事)
アイザワ証券
SBI証券
楽天証券
委託見込CONNECT
SBIネオトレード証券


モンスターラボホールディングス(5255)の事業内容と上場に伴う評判を考察してみました

想定発行価格620円を基に吸収金額を算出すると約26.0億円となり、オーバーアロットメントを含めると約29.9億円規模の上場となります。


同社は持株会社としてモンスターラボホールディングスグループの経営方針策定及び経営管理を行っています。


グループ企業は同社と国内子会社5社、海外子会社23社で構成され20の国と地域に展開しています。


メイン事業として主に大企業や自治体に対して、事業課題や新規事業のニーズに合わせてデジタルトランスフォーメーション(DX)を支援する「デジタルコンサルティング事業」を展開しています。


また、「その他事業」としてRPA(ロボットによる業務自動化)ツール、音楽配信事業等のプロダクト事業を展開しています。


デジタルコンサルティング事業はクライアント毎にカスタマイズされたサービスを提供、市場の共通課題に対しては「プロダクト事業」として複数のSaaS型サービスを提供し「その他事業」の大半を占めています。


モンスターラボホールディングス(5255)の業績
※有価証券届出書引用


デジタルコンサルティング事業では、クライアントのデジタル戦略立案から始まり、デザイン、システム開発、さらにデータ解析、プロセス最適化までワンストップでクライアントのデジタルトランスフォーメーションの包括的なサポートを行っています。


売上の大多数は準委任契約となっており、プロダクトリリース後も継続的に改善や新規機能の開発を行うことが多いため、継続性の高い事業になっているそうです。


世界20の国と地域、33都市で事業を展開しており、クライアントの所在地である日本やアメリカ、イギリス、UAEなどはレベニューセンターとして営業やコンサルティング、デザインなど上流工程の人材を配置しています。


モンスターラボホールディングスIPOの事業内容と過去の業績
※有価証券届出書引用


その他事業のデジタルコンサルティング事業では、個々のクライアントと伴走するパートナーとしてデジタルトランスフォーメーションを推進しています。


その他事業の大半を占めるプロダクト事業では同社グループが事業主体として、市場の共通課題を解決する複数のSaaS型サービスを展開しています。


プロダクトとしては店舗向けBGMサービスの「モンスター・チャンネル」、中小企業・自治体向けRPAソフトウェアの「RAX」などを展開しています。


モンスターラボホールディングスIPOのセグメント別の販売状況
※有価証券届出書引用


広大なDX市場の中で同社が得意とする領域は、「新規サービス開発」「既存ビジネスの変革」「既存ビジネスの顧客体験変革」といったクライアントの売上を向上させるイノベーション創出、売上向上型デジタルトランスフォーメーションだそうです。


企業規模が大きいことにメリットはあると思いますが、上場内容が良いとは言えないと思うので個人投資家に魅力はあまりなさそうですね。


モンスターラボホールディングス(5255)の株主状況とロックアップについて調べました

会社設立は2006年2月03日、東京都渋谷区広尾一丁目1番39号恵比寿プライムスクエアタワー4Fに本社を構えます。


社長は鮄川宏樹氏(1975年3月06日生まれ)、株式保有率は15.64%(5,529,950株)です。


従業員数40人で臨時雇用者0人、平均年齢39歳、平均勤続年数3.66年、平均年間給与8,588,000円です。連結従業員数は1,433人で臨時雇用者は57人です。


連結のセグメント別従業員数はデジタルコンサルティング事業1,376人(臨時52人)、その他事業17人(臨時4人)、全社共通40人(臨時1人)となっています。


氏名又は名称所有株式数(株)所有株式数割合(%)ロック
JICベンチャー・グロース・ファンド1号投資事業有限責任組合6,849,300株19.37%
鮄川 宏樹5,529,950株15.64%
株式会社DGベンチャーズ2,187,850株6.19%
日本郵政キャピタル株式会社1,713,000株4.84%
株式会社パソナ1,121,750株3.17%
Nathanial Trienens815,400株2.31%
株式会社山陰合同銀行642,600株1.82%
※株主上位7名の状況、△表示は新株予約権を表します


上位株主には180日間(2023年9月23日まで)のロックアップが付与されています。ロックアップ解除倍率の記載は目論見にありません。


また、ベンチャーキャピタル出資と一部の株主に対してロックアップ90日間(2023年6月25日まで)のロックアップ付与、ロックアップ解除倍率は発行価格又は売出価格の1.5倍以上となっています。


この他、新株予約権を保有する283人に対して上場から180日間の期間は売却を行わない合意がなされています。付与人数が多くロックアップ期間が過ぎると上値が重そうです。


上場前の第三者割当等による新株予約権の割当を受けた者との間に継続所有等の確約を行っています。


親引けはありません。


モンスターラボホールディングス(5255)IPOの初値予想と幹事引受け株数をチェックしました

大手初値予想は仮条件発表後に掲載を予定しています。しばらくお待ちください。最新業績予想の他、仮条件発表後のPERやPBRなども後日追記します。


仮条件範囲が660円~720円に上振れし吸収金額が最大で約43.0億円、時価総額241.2億円となります。


仮条件発表時に売出株とオーバーアロットメントの変更が行われ株数が上乗せされています。なんと公開規模が23.7%も増加することになりました。公開規模は最大で約13億円拡大します。


しかもアセットマネジメントOneが運用しているファンドが取得金額4億円に相当する株式を購入すると関心の表明を発表しました。過去にもこのようなケースがあったため強烈な需要を生む可能性があります!


世界展開が仇となり業績の落ち込みが確認されていましたが今期は黒字化します。しかも驚くような数値となり急回復する予定となっています。


大手初値予想700円~950円
修正値1,050円~1,100円
直前予想1,080円

※注目度A


業績を確認すると2023年12月期の連結予想を確認することができました。売上174.41億円となり前期比22.22%増、経常利益13.88億円となり前期-4.47億円からの黒字となります。


四半期利益は8.83億円となり前期-6.74億円からの完全黒字化予想がでています。


公開価格が720円決定の場合の指標はEPS26.69からPER26.98倍、BPS199.43からPBR3.61倍になります。配当や株主優待の設定は現時点でありません。


類似企業比較では妥当な株価だと思いますが成長性から買われる展開が期待できそうです。人気業態であるため堅調スタートが予想されています。


VC保有株が多く懸念材料はあるものの仮条件上振れや関心表明、そして売出株の上乗せなどによる好材料で買われるようです。


すでにロックアップを外しに行く展開が予想されているようです。思いのほか人気があり公募組には美味しいIPOになりそうです。大和証券主幹事でよかったですよね!!


幹事名割当株数引受割合
大和証券(主幹事)5,067,800株97.57%
アイザワ証券42,000株0.81%
SBI証券42,000株0.81%
楽天証券42,000株0.81%


ベンチャーキャピタル出資が大量にあるため難しいIPOだと思います。当選を狙うのであれば大和証券からの申込みは必須でしょう。


また、株単価が低いため大和証券から委託販売を引受けるCONNECT(コネクト)からの申込みが良いと思います。売却手数料も無料で貰えるチケットを利用すればタダですからね。


大和証券からだと株式売却手数料が高くつきそうなので手数料負けとなることも考えられます。CONNECTは公開株数が多いと当選者が多い傾向にあるため口座開設しておいたほうが無難です。


当選後にキャンセルもできますからね。今回のように微妙なIPOの時こそ有効活用しておきましょう!




Funds(ファンズ)でアマギフキャンペーンが開始されました。


50万円出資できる方はAmazonギフト券5,000円分を貰うことができます。これは美味しいキャンペーンだと思います。30万円だと3,000円分になります!


上場企業を中心とした貸付先になり優待付きファンドも登場します。




類似企業のPERやPBRを調べました

類似企業とPERやPBRは仮条件発表後に記載したいと思います。


類似企業PER
PBR
Sun Asterisk(4053)PER40.62倍PBR5.50倍
ベース(4481)PER28.08倍PBR8.70倍
デリバリーコンサルティング(9240)PER64.00倍PBR2.48倍
※2023年3月10日の株価基準

ストックオプションの株数や発行価格を調べました

ストックオプション行使期間株式の数発行価格
2016年2月25日~2024年2月24日20,000株34円
2018年7月20日~2026年7月19日130,000株179円
2018年7月20日~2026年7月19日50,000株179円
2018年7月20日~2026年7月19日32,000株179円
2018年8月23日~2026年8月22日8,000株179円
※新株予約権の項目は一部を掲載しています


発行済株式総数31,701,950株に対する新株予約権の割合は11.5%に相当します。新株予約権による潜在株式数は3,658,750株です。


新株予約権等の状況を確認するとこれまでに見たことがない回数の発行があり驚きました。


新株予約権だけで約22.7億円も存在することになります。計算は想定発行価格620円で算出しています。


モンスターラボホールディングス(5255)IPOの評価と申し込みスタンス!まとめ

モンスターラボホールディングスのIPOは厳しそうですね。


成長のための先行投資が完了したと自負しているようですが、信じていいのか微妙な業績だと思います。前期は30億円以上の赤字計上ですからね。


モンスターラボホールディングス(5255)IPOのまとめ
※モンスターラボホールディングス公式サイト引用


大口顧客育成によるオーガニック成長や成長の源泉地域におけるM&Aの実施がポイントになりそうです。


当期既存顧客売上の対前期売上割合、年間売上5,000万円以上及び1億円以上のクライアント数や売上の増加率を重要指標としているそうなので顧客層の規模が伝わってきます。


大手企業との提携が数件できると大きな売上となりそうです。2022年12月期の海外売上高比率は48.88%となっていました。


M&Aを行っていることから「のれん」の確認も必要のようですね。


公募組はIPOに当選しやすい銘柄のため状況確認を行っておきましょう。2023年3月上場分のIPOは意外と好調な初値に期待できそうです。


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