ダイワ通信(7116)のIPOがスタンダード市場に新規上場承認されたのでご紹介したいと思います。業績に勢いがなくIPOとしては厳しそうです。


主幹事はみずほ証券が務め公開株数708,600株、オーバーアロットメント106,200株です。上場規模は想定発行価格1,690円から計算すると約13.8億円になります。


割れることはないと思いますが買われる材料もありません。かつ地方企業です!


ダイワ通信(7116)IPOが上場承認
※ダイワ通信公式サイト引用


目論見から察するにモバイル事業のアピールはあまりなく、セキュリティー事業を全面に出しているようです。


モバイル事業はソフトバンクに特化した店舗を運営し業績安定を図る狙いがあります。成長戦略でセキュリティー事業の開拓を今後進めたいようです。


防犯・監視カメラに関する設備投資が再び動き出すことが予想され、2024年には市場が2,600億円を超えると予測されています。同社の場合はカメラ画像による認証や分析に期待しているようです。


一般的にコロナ禍で停滞していた監視カメラ市場も需要が高まるとされているようです。


同社ではAI温度測定機能付顔認証デバイスの「FACE FOUR」を投入し、病院や博物館、美術館、学校、福祉・介護施設、飲食店等の多くの場所に納入しているとあります。この影響で2021年3月期は業績が急拡大しているのかもしれません。


その後、減収減益傾向は好感できませんけどね。今期業績に期待したいと思います!


ダイワ通信(7116)IPOの上場基本データと引受幹事について調べました

項目上場基本データ
上場日12月26日
市場スタンダード市場
業種卸売業
事業内容セキュリティ事業(防犯・監視カメラ等の企画・販売・施工・保守、顔認証技術等を利用したソリューションの提供)、モバイル事業(携帯電話等の販売及び代理店業務)
ブックビルディング12月09日~12月15日
想定価格1,690円
仮条件1,600円~1,700円
売出価格1,700円
初値結果1,620円(騰落率-4.71%)
企業情報https://daiwawa.com/
監査人有限責任監査法人トーマツ
手取金の使途記載なし


項目株数データ
公募株数0株
売出株数708,600株
公開株数(合計)708,600株
オーバーアロットメント106,200株
上場時発行済み株数2,707,000株(公募分を含む)
想定ベースの時価総額約45.7億円
幹事団みずほ証券(主幹事)
野村證券
大和証券
今村証券
SBI証券
委託見込DMM.com証券
CONNECT


ダイワ通信(7116)の事業内容と上場に伴う評判を考察してみました

想定発行価格1,690円を基に吸収金額を算出すると約12.0億円となり、オーバーアロットメントを含めると約13.8億円規模の上場となります。


同社グループは、ダイワ通信とセキュリティ事業に係る連結子会社2社の合計3社で事業を行います。


モバイル事業は石川県で8店舗、富山県で2店舗のソフトバンクショップを展開しています。セキュリティ事業は全国に9つの営業拠点があります。


設立は2016年3月になりますが、1996年4月に携帯電話の販売に係る代理店業を開始したことが始まりだそうです。ダイワ通信を設立後にモバイル事業を引き継いでいるようです。


ダイワ通信(7116)の業績
※有価証券届出書引用


モバイル事業は、創業時からの基幹事業であり、ソフトバンクから委託を受け一次代理店として携帯電話の販売を目的とした店舗運営を行います。法人顧客を対象とした法人サービス業務にも対応します。


主たる内容はソフトバンクショップの運営になり、一般顧客向けにタブレット、スマートフォンや携帯電話アクセサリー等の販売を行います。


料金プランのコンサルティングやサービスの契約取次、通信料金の収納代行、故障受付などのアフターサービスも並行して行っています。この他、スマホやタブレット講習会なども実施しているそうです。


収益は基本的にソフトバンク等の各通信キャリアから、手数料と支援費を受領しています。


ダイワ通信(7116)IPOの事業構造
※有価証券届出書引用


セキュリティ事業は、防犯・監視カメラの販売を基本とし、そのカメラを用いた防犯・監視カメラシステムの販売及び施工、保守を行っています。


防犯・監視カメラシステムの販売では、防犯・監視カメラの機器の特性を理解しコストや撮影精度、操作性などの顧客ニーズに適した施工に取り組んでいます。


また、AI画像認識を用いた顔認証システムによる温度測定や入退室管理システムのソリューション、販売も行っています。認定パートナー制度による販売活動も行うそうです。


販売取引先を介してショッピングモールなどの大型施設からドラッグストアなどの小売系の店舗、工場や倉庫、学校、病院、建設現場、オフィスなど幅広い業界に納入しているそうです。


ダイワ通信(7116)IPOの販売実績と取引先
※有価証券届出書引用


最近はモバイル事業よりもセキュリティー事業からの売上げが高く力を入れているようです。同社では成長事業と位置付けているようです。


セキュリティ事業では、AI画像認識を各種機器に実装することによる新たな価値の創造を狙っているようです。


ニーズの多様化、高度化、広汎な範囲にわたるニーズに応える商品の企画・開発にも取り組んでいるそうです。同社の他、連結子会社2社で卸売りから取付工事なども行います。


システム考案から販売、そして施工や保守まで一貫した流れの提供が可能となっています。


ダイワ通信(7116)の株主状況とロックアップについて調べました

会社設立は2016年3月01日、石川県金沢市入江二丁目180番地に本社を構えます。社長は岩本秀成氏(1966年2月03日生まれ)、株式保有率は41.37%(1,120,000株)です。


従業員数90人で臨時雇用者1人、平均年齢32.2歳、平均勤続年数4.8年、平均年間給与3,639,000円です。連結従業員数は123人で臨時雇用者は1人です。


連結のセグメント別従業員数はセキュリティ事業74人、モバイル事業40人、全社共通9人(臨時1人)となっています。


氏名又は名称所有株式数(株)所有株式数割合(%)ロック
IWAMOTOアセットマネジメント株式会社1,381,000株51.02%
岩本 秀成1,120,000株41.37%
前田 憲司120,000株4.43%
隈田 佳孝66,000株2.44%
多賀 勝用20,000株0.74%
※株主全5名の状況、△表示は新株予約権を表します


上位株主には180日間(2023年6月23日まで)のロックアップが付与されています。ロックアップ解除倍率の記載は目論見にありません。


親引けはありません。


ダイワ通信(7116)IPOの初値予想と幹事引受け株数をチェックしました

大手初値予想は仮条件発表後に掲載を予定しています。しばらくお待ちください。最新業績予想の他、仮条件発表後のPERやPBRなども後日追記します。


仮条件範囲が1,600円~1,700円に決定し上場による吸収金額は最大約13.9億円、時価総額約46.0億円となります。


2期続けての減収減益となっているため人気は限られると思います。IPOの投資先として卸売業は資金が見込めない可能性があります。


大手でもそのような不安材料を抱えているとあります。上場規模は妥当だと思いますがPERはやや高めに設定されているようです。


ただ単純に卸売業を行っているわけではなくAIを搭載した顔認証システムによる温度管理などのシステムソリューション販売も行います。この辺りが評価されているのかもしれません。


モバイル事業は新味がなく投資材料にはなりにくいと思います。


2021年3月期の特需が逆効果となり人気が高まりにくいと思います。四半期利益14.03億円を計上しています。


大手初値予想1,700円~2,000円
修正値1,800円~1,900円
直前予想1,800円

※注目度B


業績を確認すると2023年3月期の連結予想を確認することができました。売上47.27億円となり前期比1.32%減、経常利益4.72億円となり前期比22.62%減となります。


四半期利益は3.08億円となり前期比21.83%減を予想しています。


公開価格が1,700円決定の場合の指標はEPS113.89からPER14.93倍、BPS920.78からPBR1.85倍になります。配当や株主優待の設定は現時点でありません。


しっかりと利益が出ている企業だと思いますが個人投資家には人気がなさそうです。公式ホームページを確認すると「IT系の企業か?」と感じますが卸売業なのでご注意ください。


モバイル事業については2022年3月期の売上確認で43.4%となりますが、今後は監視カメラなどを重要視した経営を目指すようです。


申込みが面倒であればスルー案件でも良さそうです。


幹事名割当株数引受割合
みずほ証券(主幹事)680,500株96.03%
野村證券14,100株1.99%
大和証券7,000株0.99%
今村証券3,500株0.49%
SBI証券3,500株0.49%


直近の連結業績は良さそうですが今期は微妙そうですね。上場規模が小さいため公開価格は超えてきそうです。


人気はあまりないと思いますが、2022年のIPOも終盤なので多少注目される可能性があります。海外からの資金は日程的にあてにできないでしょう。


ネット証券主幹事はSBI証券だけです。需給不安はないと思いますが地味な初値が付くと思います。セキュリティー事業で注目されれば上値が見込めそうです。


スタンダード市場への上場となり、全て売出株なので初値が飛ぶことは基本的にないと考えています。割れる可能性も低そうですけどね。


IPOが2022年もそろそろ終了するため高利回りのクラウドファンディへ投資をしてみませんか?多少リスクが高まるかもしれませんが新興国に平均利回り9%程度で投資できる企業があります。


その代わり人気なので頑張って投資しなければなりません。毎回完売が続いているTECROWD(テクラウド)への投資になります。実際に投資してみたので下記記事にまとめています。


インタビューも行っているので参考になればと思います。最高利回り11%というプロジェクトも過去にありました。日本を対象としたファンドもあります!




また、安定した日本国内のインカムゲイン型のファンドに興味があれば利回り不動産もお勧めです。こちらも実際に投資を行ってみました。


比較的利回りが高めに設定されているため資金が余っていれば投資先としてご検討ください。優先劣後構造とマスターリース契約のダブルでリスクを下げる仕組みを利用したファンドもあります。


事前入金の必要はありません。TECROWDも同様です。




類似企業のPERやPBRを調べました

類似企業とPERやPBRは仮条件発表後に記載したいと思います。


類似企業PER
PBR
あい ホールディングス(3076)PER12.52倍PBR1.63倍
No.1(3562)PER8.59倍PBR2.30倍
フォーバル(8275)PER12.68倍PBR1.83倍
※2022年12月09日の株価基準

ストックオプションの株数や発行価格を調べました

ストックオプション行使期間株式の数発行価格
該当事項なし-株-円


ストックオプション(新株予約権)は該当事項なしとなっています。


ベンチャーキャピタル出資はありません。


ダイワ通信(7116)IPOの評価と申し込みスタンス!まとめ

ダイワ通信のIPOは基本的に人気がないと考えて良さそうです。モバイル事業とセキュリティー事業の両方とも新味はありません。


業種も卸売業なので初値パフォーマンスは悪いと考えています。ただIPOに当選できなかった方や12月ラッシュ前半のIPOが好調であれば参加者が増える可能性もありそうです。


ダイワ通信(7116)IPOのまとめ
※ダイワ通信公式サイト引用


せめて業績くらい好調であれば良いのですが、2021年3月期の業績が良すぎて今期が不安です。理由は2021年3月期の四半期利益が14.0億円を超えているからです。


そして2022年9月期の第2四半期開示情報は四半期利益が1.2億円となっています。この差はある意味インパクトがあります。


赤字企業ではないため需給不安はないかもしれませんが、買われる材料を失っているように思います。配当はこれまで実施されたことがないようです。


一時期の収益拡大で上場を目指そうと考えている企業ではないことを祈りたいです。


上場後は業績ありきの銘柄になり、結果を出さなければ思惑で株価が動くような銘柄ではないと思います。


セキュリティー事業では、主にスーパーマーケットやドラッグストアが主要販売先となっているようですが、上場後はマンションやオフィスビル等の開発・販売事業者、公共機関などの増加が見込まれているそうです。どうでしょうね。


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