MT4/MT5に搭載されているテクニカル指標「アンドリューズ・ピッチフォーク」
今回は、このアンドリューズ・ピッチフォークの利用方法や高勝率の手法をご紹介します。
アンドリューズ・ピッチフォークなにやらカッコよさげな名称ですが、目にしたことはあっても利用したことがある方は少ないのではないでしょうか。
特にトレンドラインやチャネルラインを普段から使用している方や、ライントレードを学びたい方は、ぜひ使い方を身に着けたいテクニカル指標です。
この記事の目次
アンドリューズ・ピッチフォークとは
アンドリューズ・ピッチフォークとは、トレンドの継続や転換による売買ポイントを分析するテクニカル指標です。順張り・逆張り・トレンド転換の判断に使えます。
MetaTrader 5のヘルプ（アンドリューズピッチフォーク）
1960年代にアラン・アンドリュー博士の研究によって開発され、トレンドに合わせたチャネルとその中心線によってトレンドの継続を見て、チャネルから外れた値動きが発生したときに、トレンド転換を考えます。
一見、一般的なトレンドラインとチャネルラインによる手法のようにも見えますが、チャネルの真ん中に「中心線」がある点が特徴です。
三本のラインが表示されている様子が、わらをすくう「熊手（Pitchfork）」に見えることから、アンドリューズ・ピッチフォークと名付けられたと言われています。
アンドリューズ・ピッチフォークの使用方法
アンドリューズ・ピッチフォークは、あまり聞き馴染みがないかもしれませんが、MT4には標準搭載されているメジャーなテクニカル指標です。
利用する際は「挿入」から「アンドリューズ・ピッチフォーク」を選択しましょう。
FXトレードツールであるメタトレーダー（MT4/MT5）の利用が当たり前になっているXMなどの海外FX業者ならほぼ使えるでしょう。
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アンドリューズ・ピッチフォークの描画方法
アンドリューズ・ピッチフォークの引き方は、まずトレンドの起点を探し、クリックします。
次に、トレンドが一旦押しているまたは戻しているポイントを見つけ、その高値と安値をそれぞれ一回ずつクリックします。
下の画像だと、数字の順番でクリックしていきましょう。
なお、②と③は、どちらを先にクリックしても描画されるアンドリューズ・ピッチフォークは変わりません。
すると、次のように描画されます。
ピッチフォークの上下のラインがサポート、レジスタンスとして機能し、チャネル内に値動きが収まっていることが分かります。
また、中心のラインでも、プライスアクションが確認できます。
アンドリューズ・ピッチフォークは先行指標
描画方法をご理解いただけたらわかるかと思いますが、アンドリューズ・ピッチフォークは先行指標です。
つまり、上記描画手順の①、②および③点が決定すれば、その先価格が反応しやすいラインがすでに引けている状態となり、売買ポイントの目安となります。
あらかじめ価格が反応しやすいラインが引けている状態というのが、トレーダーにとってどれほど心強いものかトレードを経験された方ならおわかりかと思います。
ただ、それだけでトレードを行うのは危険ですので、その他テクニカル指標やチャートパターンと組み合わせて利用することをおすすめします。
例えば、移動平均線によるグランビルの法則でサポートやレジスタンスの強度を高めたり、RCIやMACDなどのオシレーターでタイミングを図ったりすることが有効です。
アンドリューズ・ピッチフォークを利用した手法
アンドリューズ・ピッチフォークを利用した主な取引手法は、以下の通りです。
- チャネル内での順張り（押し目買い・戻り売り）
- チャネル内での逆張り
- 中心線からの順張り
- トレンド転換
アンドリューズ・ピッチフォークはチャネルラインとその中心線からなるテクニカル指標です。
チャネルラインはトレンド相場で活躍するラインですので、アンドリューズ・ピッチフォークを利用する場面も、トレンド相場が前提となります。
チャネル内で順張り（押し目買い・戻り売り）
トレンド相場でのチャネルラインは、押し戻りを図るツールとして有効です。
例えば、下の画像であれば、ダウントレンドの最中ですので、チャネル上限（レジスタンス）からの売りを狙えます。
この手法が最もポピュラーであり、勝率の高い手法です。
ただ、トレンドに乗る順張りを的確なポイントで行うのは、簡単なことではありません。
雑なトレードでトレンドに乗ろうとすれば、一時的に勝つことはできても、いつか必ずトレンド転換に巻き込まれ、大きな損失を被ります。
だからこそ損切りの設定が重要なのですが、損切りすることを前提に考えれば、的確なトレードポイントでなおかつタイトな損切りが可能なポイントの見極めが重要です。
アンドリューズ・ピッチフォークだけで仕掛けるのではなく、その他のテクニカル指標やチャートパターン等で組み合わせて、確度を高めたトレードを身に着けましょう。
チャネル内での逆張り
あまりおすすめできる手法ではありませんが、チャネル内での逆張りも可能ではあります。
下の画像のように、ダウントレンドでありながら、買いを入れるポイントとして活用できます。
ただ、買うとしても、当然その他のテクニカル指標等の組み合わせが必要ですし、トレンドを考慮すれば、逆張りするとしても、短期勝負で引き上げるべきです。
長く保有すれば、トレンドの流れに巻き込まれ、取り返しのつかない大きな損失を被る可能性があります。
また、ダウントレンド中のチャネル下限のラインまたは上昇トレンド中のチャネル上限のラインは利確ラインとして利用することをおすすめします。
エンベロープやボリンジャーバンドと組み合わせて見れば、さらに確度が高まりますので、含み益を減らしてしぶしぶ決済することも減るでしょう。
中心線からの順張り
トレンド発生後、押しや戻りが小さく、仕掛ける場面が見つからないこともよくあります。
そんなときは、ピッチフォークの中心線を目安に、トレンドフォローを検討してみましょう。
この場合、1分足などの小さな時間足で描画したアンドリューズ・ピッチフォークだと、中心線タッチでタイミングを掴むのが難しいため、5分足以上の時間足を観察し、その時間足で描画した中心線に価格が到達したら、小さな時間足を見て仕掛けのタイミングを図ると良いでしょう。
トレンド転換
アンドリューズ・ピッチフォークの大きな役割の一つが、トレンドの転換を察知することです。
チャネル内で動いていた価格が、チャネルの外にはみ出すと、それまでの値動きのリズムを崩してトレンド転換する可能性が高いと判断できます。
実際のトレードでは、ブレイクのダマシを避けるため、ブレイク後の押しや戻りを待つことをおすすめします。
まとめ
今回は、アンドリューズ・ピッチフォークについてご紹介しました。
トレンドの継続を視覚的に捉え、トレンドをフォローするタイミングを知らせてくれると同時に、トレンド転換のサインも検知できる分析ツールです。
繰り返しになりますが、その他のツールと組み合わせることでトレードの確度が高まりますので、ぜひ複数のツールを組み合わせた分析を身に着けてください。
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