画像:FOOTBALL CAHNNEL
2017年4月15日シャペコエンセが、センタカタリーナ州選手権で優勝を果たし、事故後初となるタイトルを獲得しました。
そんなシャペコエンセは、1973年創立の比較的新しいチームであり、2014年までは1部に上がれず苦しい時期を過ごしていました。しかし、1部に昇格後は3年連続で1部残留の快進撃、さらに2015年にクラブ創立以来初となる国際大会に出場。この年はベスト8に終わりましたが、翌年にも出場し、決勝でアトレティコ・ナシオナルと戦うことになっていました。
そんな快進撃の真っ只中で起きたあの悲劇。
画像:産経ニュース
昨年11月29日、シャペコエンセを載せた飛行機が墜落。トップチームの選手19人、コーチングスタッフ14人、クラブ関係者11人、他にもジャーナリストなど、合計71人が亡くなりました。選手で生還したのはGKジャクソン・フォルマン、DFネット、DFルシェルの3名のみ。
画像:Getty Images/AFP
GKのフォルマンは足を切断し、現在は義足を付けています。
クラブ自体が消えてしまうほどの惨事でしたが、そんな状況の中でも残された関係者らはチーム再建に動き出しました。
この事故の後、ロナウジーニョやアドリアーノが無給でのプレーを申し出たり、3年間降格なしなどの条件が提示されましたが、これらをすべて断り、本来のチームの特徴である、安価でありながら実力を備え、チームの為に身を粉にして戦う選手にこだわりました。
まず、監督にはマンシーニ氏が、そして会長には地元の実業家が就任。
そして選手陣はU-20から9人をトップに昇格させ、獲得したメンバーと合わせて合計20人以上を追加しました。
そんなシャペコエンセには11名の新メンバーを加入し、再始動することになりました。
昨シーズンから契約を更新しているのは4名のみで、事故から生還したセンターバックのネットも含まれており、リハビリ後に合流できればという状況のようです。
そして2ヶ月も経たずして、事故後初の試合を行いました。大会も順調に勝ち進め、今回のタイトル獲得を実現しました。
画像:AFPBB News
事故の傷は深く歴史に刻まれ、決して消えることはありませんが、シャペコエンセは前を向いて走り続けています。