東京市場ザラバ~FOMCで米金融引き締め長期化懸念で452円安~(2023年9月21日)

 

2023年9月21日

・昨日のNY株はFOMCで予想通り政策金利据え置きでしたが、パウエルFRB議長会見でインフレの目標達成までの道のりは長いとして追加利上げの可能性も除外しなかったために米長期金利が上昇すると株売りが強まり、ダウは$76安、ナスは1.53%安で引けました。

・本日の日経は前日終値33,023.78よりも158.22円安い32,865.56で寄り付き、9時半前に32,939まで小幅上げましたが、その後は下落基調が続いて376円安の32,647で前引けとなりました。
後場は397円安の32,626で始まり、戻りが鈍い中14時半前には473円安の32,550まで下げ幅を広げ、32,571.03(-452.75)▼1.37%で引けました。

・FOMCでは予想通り5.25-5.50%で据え置き、声明では景気について「堅調なペースで拡大している」と上方修正し、2023年と2024年の成長率見通しを引き上げました。
パウエルFRB議長会見で「FRBは金利決定について慎重に進める」としながらも、「今後の決定はデータ次第」「経済活動は予想以上に好調」「適切であれば追加利上げの用意がある」とし金融引き締めの長期化するとの見方が高まりドル買い・株売りが強まり、ドル円は年初来高値を更新しました。

 

FOMCの結果
5.25-5.50%で据え置き

★FOMC声明の全文を、FOMC声明全文(2023年9月21日)の記事に載せています。

 

 

日経先物
・32,680で寄り付き、9:05に32,630まで下げた後に一旦32,710まで上昇しましたが、そこからは下落基調となり13:25の32,410まで下げ続けました。
その後14:25に32,350まで下げ幅を広げ、32,410(-480)▼1.46%で引けました。
現物は32,571.03(-452.75)▼1.37%でした。

東証プライム売買代金:37,397億円、東証プライム売買高:15.67億株
東証プライム騰落数 値上がり536銘柄、値下がり1,229銘柄、変わらず71銘柄

左:日経先物-5分足 右:日経先物-日足
 

 

マザーズ
・前日終値732.04よりも4.47ポイント安い727.57で寄り付き、直後から下げ出して11:05の710.94まで下げ続けました。
後場になると安値圏の711-714での小動きがひたすら続いて、712.52(-19.52)▼2.67%で引けました。

左:マザーズ-5分足 右:マザーズ-日足
 

 

ドル円(チャートは15:30時点)
・昨日の欧州時間は16:50に148.16まで上昇した後はFOMCを目前にしたポジション調整のドル売りに押されて02:20の147.47まで下げ続け、FOMC声明の時は147.58でした。
発表直後に147.58から148.09まで急伸し、その後パウエルFRB議長会見で金融引き締めが長期化するとの見方が強まり米金利の上昇と共にドル買いとなって148.34でNYクローズとなりました。
・東京時間に入ると7:00に148.19まで下げましたが、そこから上げ出して9:30には148.45まで上昇しました。
その後、松野官房長官の「為替の過度な変動にはあらゆる選択肢を排除しない」との発言で円買い介入への警戒感が高まって11:30に148.19まで下落しましたが、時間外の米10年債利回りが4.42%後半で高止まりしているため、そこからは徐々に戻して13:30には148.40まで上昇し、148.34で15時となりました。

左:ドル円-5分足 右:ドル円-1時間足
 

左:ドル円-日足

 

日本国債先物(チャートは15:00時点)
・FOMCでFRBの金融引き締めが長期化するとの見方から米長期金利が上昇し、日本国債も売られて新発10年物国債の利回りが一時0.745%と2013年9月以来、10年ぶりの高水準まで上昇しました。

左:日本国債先物-15分足 右:日本国債先物-日足
 

 

上海総合指数
・前日終値3,108.56よりも5.39ポイント安い3,103.17で寄り付き後にプラテンしましたが、すぐに反転してマイナス圏に沈み、その後はマイナス0.3-0.8%での小動きがひたすら続いて、3,084.70(-23.87)▼0.77%で引けました。

左:上海総合指数-1分足 右:上海総合指数-日足
 

 

昨日のNY株式市場
NY DOW   34,440.88(-76.85)
NASDAQ   13,469.13(-209.06)
・FOMCでは予想通り政策金利据え置きでしたが、パウエルFRB議長会見でインフレの目標達成までの道のりは長いとして追加利上げの可能性も除外しなかったために米長期金利が上昇すると株売りが強まり、ダウは$76安、ナスは1.53%安で引けました。

左:DOW-日足 右:NASDAQ-日足
 

 

米国10年債権利回り(チャートは6:00時点)
・FOMCの決定とパウエルFRB議長会見で金融引き締め長期化の観測が高まって債券は売られて利回りは上昇し、2007年11月以来の高水準の4.411%でNYクローズとなりました。

左:米国10年債権利回り-15分足 右:米国10年債権利回り-日足