FOMC直後のNY市場の動き(2023年5月4日)

 

2023年5月4日

・昨日のNY株はFOMC後のパウエルFRB議長会見がタカ派的と受け止められて急速に値を消してダウは$270安、ナスは0.46%安で引けました。
またNY株終了後に「米地銀パックウエスト・バンコープは売却を含めて戦略的選択肢を検討」との報道が伝わり、時間外のダウ・ナス先物が一段の下落となりました。

・本日の日経はみどりの日で休場でした。

FOMCでは予想通り0.25%の利上げの5.00-5.25%、声明文で「インフレ率を長期的に2%に戻すのに十分な金融政策スタンスを達成するため、どの程度追加の政策が適切であるかを決める際、金融政策の累積引き締め、金融政策が経済活動やインフレに影響を与える時間差、および経済と金融の動向を考慮する」との見解を受けてドルが売られ、パウエルFRB議長会見で利上げ停止時期に関して「近づいている感触。すぐそこの可能性も」との発言を受けて再びドル売りとなりました。

 

FOMCの結果
4.75-5.00%から5.00-5.25%に0.25%の利上げ

 

★FOMC声明の全文を、FOMC声明全文(2023年5月4日)の記事に載せています。

 

 

日経先物(夜間)
・日経ナイトは26,860で寄り付き、28,730-860で上下し、03:00は28,810でした。発表直後に28,770-870で振った後、03:30のパウエルFRB議長会見後に28,940まで上昇しましたが、NY株終了後に「米地銀パックウエスト・バンコープは売却を含めて戦略的選択肢を検討」との報道を受けて売られ、ナイト安値の28,680(-450)▼1.54%で引けました。
CME日経225先物は28,715でした。

左:日経先物-5分足 右:日経先物-日足
 

 

ドル円(チャートは15:30時点)
・欧州時間はジリ下げが続き、16:00の135.87から00:20には135.05まで下落し、03:00のFOMC声明の時は135.30でした。
声明文で「インフレ率を長期的に2%に戻すのに十分な金融政策スタンスを達成するため、どの程度追加の政策が適切であるかを決める際、金融政策の累積引き締め、金融政策が経済活動やインフレに影響を与える時間差、および経済と金融の動向を考慮する」との見解を利上げ停止への可能性が高まったと受け取られて発表直後にドル売りで135.30から134.82まで下落しました。
しかしすぐに戻して03:30に135.69まで上昇し、パウエルFRB議長会見で利上げ停止時期に関して「近づいている感触。すぐそこの可能性も」との発言を受けて再びドル売りとなって04:50には134.92まで下落しました。
NY株終了後に「米地銀パックウエスト・バンコープは売却を含めて戦略的選択肢を検討」との報道が流れるとリスク回避の円買いが強まり、134.83でNYクローズとなりました。

左:ドル円-5分足 右:ドル円-1時間足
 

左:ドル円-日足

 

昨日のNY株式市場
NY DOW   33,414.24(-270.29)
NASDAQ   12,025.33(-55.18)
・昨日のNY株はFOMC後のパウエルFRB議長会見がタカ派的と受け止められて急速に値を消してダウは$270安、ナスは0.46%安で引けました。
またNY株終了後に「米地銀パックウエスト・バンコープは売却を含めて戦略的選択肢を検討」との報道が伝わり、時間外のダウ・ナス先物が一段の下落となりました。

左:DOW-日足 右:NASDAQ-日足
 

 

米国10年債権利回り(チャートは6:00時点)
・FOMC声明で利上げ停止が示唆されると債券が買われ、更に米債務上限問題や米金融システム不安再燃への懸念からも債券買いとなって利回りは低下し、3.341%でNYクローズとなりました。

左:米国10年債権利回り-15分足 右:米国10年債権利回り-日足