ラグビーの世界最高峰リーグ「スーパーラグビー2020」が31日、ブルーズとチーフスの試合を皮切りに6月20日の決勝戦まで約5か月間の長い戦いが始まる。スーパーラグビー参戦して5年目を迎える日本代表サンウルブズがどこまで戦えるのかに注目が集まる。

2019年シーズンは、決勝でクルセイダーズとアルゼンチンからサンウルブズ同様に参戦を果たしたジャガーズの顔合わせとなった。試合はジャガーズがペナルティゴールを決めて先制するところから始まったが、その後はクルセイダーズの一方的な試合となって、終わってみれば19－3でクルセイダーズが勝利し、スーパーラグビー三連覇を果たした。

サンウルブズが参戦した同じ年の2016年にスーパーラグビーに加入したジャガーズは、4年目にして初の準優勝と大健闘を見せて、サンウルブズを大きく勇気づけたのは言うまでもない。そのサンウルブズの2020年シーズンのスコットには昨年のラグビーW杯で初のベスト8入りを果たしたメンバーは入っていないものの、若手と経験豊富な選手が融合したバランスの取れたチームを構成してきた。

サンウルブズは2月1日に福岡のレベルファイブスタジアムでの開幕戦でレベルズと対戦する（午後12時45分KO）。ブックメーカー「ウィリアムヒル」が発表した開幕戦オッズによると、サンウルブズ勝利が6.00倍に対してレベルズ勝利が1.12倍となっており、ホームで戦うサンウルブズが不利との見立てとなっている。

サンウルブズのレベルズ戦のメンバーも30日に発表され、ゲームキャプテンを務めるCTB森谷圭介を筆頭にLO谷田部洸太郎、FL布巻峻介の日本代表経験のあるパナソニック勢が3名スタメンに顔をそろえた。また、ウィングのポジションには天理大学3年生のシオサイア・フィフィタがスターティングから登場するなど非常に興味深い陣容となった。

＜サンウルブズ 対レベルズ戦メンバー＞
1．ジャレッド・アダムス（NZ出身）　　2．ジャバ・ブレグバゼ（ジョージア代表）　　3．コンラード・ファンフィーレン（南アフリカ出身）　　4．谷田部洸太郎（パナソニック）　　5．マイケル・ストーバーク（近鉄）　　6．ブレンドン・オコナー（NZ出身）　　7．布巻峻介（パナソニック）　　8．ジェイク・シャッツ（元豪州代表）　　9．ルディー・ペイジ（元南アフリカ代表）　　10．ガース・エイプリル（南アフリカ出身）　　11．タウタラタシ・タシ（NZ出身）　　12．ベン・テオ（元イングランド代表）　　13．森谷圭介（ゲームキャプテン／パナソニック）　　14．シオサイア・フィフィタ（天理大）　　15．ジェームス・ダーガヴィル（豪州出身）
＜リザーブ＞
16．レニ・アピサイ（NZ出身）　　17．クリス・イーヴズ（NZ出身）　　18．ヘンカス・ファンヴィック（南アフリカ出身）　　19．ジャスティン・ダウニー（東京ガス）　　20．ミッチ・ジェイコブソン（NZ出身）　　21．齋藤直人（早稲田大）　　22．中野将伍（早稲田大）　　23．JJ・エンゲルブレヒト（元南アフリカ代表）

スーパーラグビーで初の日本人ヘッドコーチを務める大久保は「皆が真剣に取り組んで、このチームのために体を張るというマインドが作られてきました。開幕戦は、お互いにまだ相手チームのことがよく分かない状態で、難しいゲームにはなりますが、レベルズを迎え撃つ準備はしっかりできています」と開幕戦への意気込みを語った。

2020年のスーパーラグビーを制するのはどのチームか？

ブックメーカー「ウィリアムヒル」がスーパーラグビー2020のグランドファイナル優勝オッズを発表し、今季で4連覇を狙うクルセイダーズが2.75倍で最有力となった。昨シーズンからチームに加入した22歳セヴ・リースは昨シーズンのトライ王を獲得するなどチームの3連覇に貢献。今シーズンも中心選手としてさらなる活躍が期待される。

2番手にはオールブラックスの座を射止めた“スピードスター”ダミアン・マッケンジのケガから復帰が注目されるチーフスが5.00倍、3番手にはニュージーランド代表“オールブラックス”のスクラムハーフを務めたTJ・ペレナラが率いるハリケーンズが7.00倍と続いている。

注目のサンウルブズだが、参加15チーム中最下位となる251.00倍と厳しい評価となった。昨シーズンは初めてホーム以外での勝利を手にしたサンウルブズだったが、終わってみればシーズン2勝と苦戦が続いた。フレッシュな顔がそろう今シーズンのリベンジに期待したい。