いよいよバスケットボールシーズンが到来する。そして、今シーズンのNBAは昨年とはことなるテイストが加わりそうだ。NBA2018－2019シーズンが日本時間17日午前9時から行われる「フィラデルフィア 76ERS対ボストン・セルティックス」の試合を皮切りにスタートする。

メンフィス・グリズリーズと下部リーグ（Gリーグ）のチームに所属しながら45日間までNBAに登録できる「ツーウェー契約」を結んでいる渡辺雄太が、現地13日にグリズリーズの開幕ロースターに入ったことが発表された。これで、渡辺は2004年の田臥勇太以来となる日本人2人目のNBAプレイヤーになることがほぼ確実となった。グリズリーズは、日本時間17日午前8時から行われるインディアナ・ペイサーズとアウェイでチーム開幕戦を迎える。

渡辺の加入で今季は日本人ファンからの熱視線も例年以上に注がれそうだ。ブックメーカー「ウィリアムヒル」がシーズン開幕直前に優勝オッズを発表し、3連覇を狙うゴールデンステイト・ウォリアーズが1.53倍でダントツの最有力となっている。2番手にはヒューストン・ロケッツとボストン・セルティックスが並んで7.00倍、4番手にはレブロン・ジェイムズが電撃移籍したロサンゼルス・レイカーズが11.00倍、そして渡辺が加入したグリズリーズは最下位の501.00倍のオッズとなった。

やはり、という言い方が適切だろう。ウォリアーズが今季も優勝候補の最有力に挙げられた。昨季のNBAファイナルではレブロン率いるキャバリアーズに4連勝して、2年連続5度目の頂点に立った。

司令塔のステファン・カリーを中心に、彼と”スプラッシュブラザーズ”を形成するクレイ・トンプソン、通算20000得点をマークしたケビン・デュラントなど全米屈指の役者がそろい、さらに今シーズンからオールスター出場のデマーカス・カズンズがチームに加入するなどさらに選手層の厚みが増した。

ブックメーカーの優勝オッズで1倍台が出るのは珍しく、それだけウォリアーズの戦力が充実している証とも言えるだろう。間違いなく今季もNBA王者となる可能性が高い。

ウォリアーズの3連覇阻止に名乗りを挙げているのが、ロケッツとセルティックスだろう。「ウィリアムヒル」はともに2番手の7.00倍のオッズをつけた。

ロケッツは、昨シーズンリーグトップとなる1試合平均30.4得点を挙げてチームを牽引したジェームズ・ハーデンがチームの軸だ。プレーオフでは王者ウォリアーズを第7戦まで引きずり出して、あと一歩のところまで追い詰めた。司令塔のクリス・ポールはシーズン終了後に4年1億1600万ドルの再契約をしたことを考えると、34歳になる今シーズンも調子は良いと見ていいだろう。FAで獲得したカーメロ・アンソニーがチームに馴染めば十分にファイナル進出はある。

セルティックスは、昨シーズンのイースタンカンファレンスファイナルで第7戦までもつれ込んだ接戦の末にキャバリアーズに敗れた。史上最多となる17回のNBA制覇を記録している名門セルティックスは、カイリー・アービングが優勝の鍵を握る。キャバリアーズ時代にはウォリアーズを撃破してNBAの頂点も経験しているアービングに、2008年以来となるファイナル制覇に期待がかかる。

今シーズンの最大の関心を集めたのが、キャバリアーズから移籍を決めたレイカーズのレブロン・ジェイムズであろう。ジェイムズの移籍が決まると、ブックメーカーの優勝オッズも大きく変動。「ウィリアムヒル」では一気に4番手となる11.00倍のオッズにまで押し上げた。優勝請負人のレブロンは自らの腕でレイカーズを2010年以来17回目となる優勝に導けるかに注目が集まる。

ブックメーカー「ウィリアムヒル」が発表したNBA2018－2019レギュラーシーズンMVPオッズによると、ジェイムズが5.00倍で、ニューオーリンズ・ペリカンズのアンソニー・デイビスと並んで最有力候補となった。

2番手には、昨シーズン続く受賞を狙うジェームズ・ハーデンと、ミルウォーキー・バックスのヤニス・アデトクンポが僅差で5.50倍で続いている。サンアントニオ・スパーズのカワイ・レナードが8.00倍、NBAファイナルでのMVPを2シーズン連続で受賞しているケビン・デュラントが11.00倍と6番手評価となっている。