世界ランク4位の松山英樹が日本凱旋――。

国内男子ツアー「ダンロップフェニックス2017」が宮崎・フェニックスカントリークラブで16日から4日間開催される。注目は昨シーズンの米国男子ツアーで賞金王およびフェデックスランキングでも優勝を狙える位置にいながらプレーオフで失速、今季リベンジに燃える松山が2年ぶりに同大会に参戦する。

16日にスタートする予選ラウンドの組み分けが発表され、松山は宮里優作と70歳を迎えた大御所・尾崎将司と同組でラウンドすることになった。イギリスの老舗オンラインカジノ「ウィリアムヒル」がダンロップフェニックス2017の優勝オッズを発表し、松山は4.00倍で昨年の同大会を制した世界ランク10位のブルックス・ケプカと並んで優勝最有力に推され、唯一の一桁オッズとなった。

松山は日本の国のために一肌脱いだ。今月来日したドナルド・トランプ米大統領の強い要望に応える形で、5日に東京五輪のゴルフ会場でもある埼玉・川越市の霞ケ関カンツリー倶楽部で9ホールをトランプ大統領、安倍晋三総理とともにラウンド。日米の大物を相手に全く物怖じせずに松山はプレーし、日米の橋渡し役としての役目を果たした。

それから今回の日本国内ツアー参戦が松山にとって昨年10月のフェデックスカップ以来3週間ぶりとなる実戦。古傷の左手首をケアしながらも松山は中嶋常幸と石川遼と練習ラウンドを回り、中嶋は松山のドライバーの賢い使い分けについて舌を巻いていたという。松山としては、本大会で勝つことで今シーズンの米国男子ツアーでの躍進に弾みをつけたいところだ。

日本国内賞金王争いも佳境を迎えている。現在、約1億5,000万円を獲得して首位に立っている小平智は「ウィリアムヒル」の優勝オッズで4番手の13.00倍のオッズがついている。先週の「三井住友VISA太平洋マスターズ」では通算18アンダーで最終日に見事に逆転して優勝賞金4,000万円を獲得、トップ杯東海クラシック以来となる今季2勝目をマークした。スポーツベッターとしてはこの小平あたりがオッズ的にも非常に魅力的な選手となるのではないだろうか。

その小平と約2,000万円の差で2位につけているのが、予選ラウンドで松山と同組となった宮里優作だ。優勝オッズでは小平に次ぐ17.00倍のオッズとなっている。「三井住友―」では3日目を終わって小平と同じ11アンダーで3位タイにつけていたが、最終日にスコアを伸ばしきれずに小平に競り負け2位に甘んじた。この時の優勝と2位との賞金差は2,000万円。賞金王争いで1位、2位を争うその差がこの大会でついてしまったことになり、ダンロップフェニックスでは優勝してその差を詰めていきたいところだ。

今シーズンの米国ツアーでのシード権を取ることができず、日本ツアーに参戦している石川遼は大不振に喘いでいる。日本国内ツアーではこの5試合全てで予選落ちという屈辱を味わった。「ウィリアムヒル」の優勝オッズでも大きく評価を下げ、101.00倍のオッズとなっている。本大会こそ復活の兆しが見えるプレーを期待したい。

その他の注目選手は、賞金ランキング4位につけている池田勇太は宮里と同じく17.00倍、同5位の今平周吾は26.00倍のオッズとなっており、この大会を制して賞金王争いに加わりたいところだ。また、石川と予選ラウンドを回るベテラン中嶋に501.00倍、松山と同組の70歳ジャンボ尾崎は最も評価の低い1001.00倍のオッズがついている。